第二章-前編-



「おい」

予告もなく後ろから話しかけるなって!

案の定クッキーを喉に詰まらせて胸を繰り返し叩き、何とか生存。ふぅ、とひと息ついて振り返るとそこにはダークピットの姿が。……ダークピット?

「……!?」
「あっそいつブラピっていうんだ」

気付いたピットが紹介したがロイは既に構えた後である。

「ブラックピットだ。ブラピって言うな」

瓜二つの黒い天使ブラピは言いながら野菜の入ったバスケットを差し出した。……気のせいか茄子が多めに詰められているような。

「嫌がらせか!」
「文句があるならナチュレに言うんだな」
「持ってきたのはブラピじゃないか!」
「ブラピって言うな!」
「わぁー野菜がいっぱい!」

『X部隊』切っての野菜グルメ、アイスクライマーのポポとナナが覗き込む。

「全部食べてもいいの!?」
「勝手にし」
「いただきまーす!」
「生ぁ!?」
「生だと!」

声を揃えるピットとブラピ。うーん、似てる。
 
 
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