最終章-前編-



仲間とか。信じるとか。

そんな子供みたいな理由に命を懸けられるの?

「馬鹿だよねえ」

薄く笑みを浮かべて吐き捨てる。

「どんなに格好付けたって未来は変わらないんだって。パックマンでも知ってるのに」


仄かに疼く内側の灯。


「そうだよね」

パックマンはやつれた目を向ける。

「隊長」


俺は。


「──ッッ!」

地面が大きく振動した。目を向けた先で声とも音とも例えられない叫びを上げて、ルーティは黒い粒子のようなものを周囲に纏い始める。

「うわ難易度上げてきよった」
「誰かが見易いとか言うからじゃない?」

罪をなすりつけ合っている場合ではないのだ。

「おい。始めるぞ」

ウルフが顎をしゃくり促す。

「加勢する」

砂利を踏み込む音に振り向けば。

「ダークシャドウ」
「俺たちの上司だからな」

スピカは小さく息を吐き出して見据える。

「部下が収拾つけんのは当然だろ」
 
 
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