第十二章
次の瞬間だった。
眩いばかりの青白い光に目が眩む。だがそれはルーティの放ったものではなくそれでいて直接大きなダメージに繋がるものでもなかったが目眩しには充分すぎる技で。見覚えのある閃光にまさかと探るより先に視界は一時的に歪んで。
「……!」
ロックマンがいない。
「大丈夫だった?」
はっと顔を上げれば二つの幼い影。
「……ネス! リュカ!」
危機を脱したのはルーティだけではなかった。
地面に叩き伏せられたフォックスを庇うようにして構えるファルコも創造の加護が働いて永遠と立ち向かってくるシラヌイとモウカを相手にそろそろのこと体力の限界を感じていて。
「うししし。哀れじゃのう」
同じタイミングで地面を蹴り出す。どちらから攻めてくるのか悟らせない連携のとれた素早い動きと無茶苦茶な進路。交差したり囲うように駆けたり二人を相手に目が追いつかない。
撃ち込んだ銃弾も当たらない。
「楽にしてやろう」
光線弾が肩を掠めて振り向いたが罠だった。
モウカに銃口を向けたがあろうことかモウカは持っていた光線銃を投げつけた。それが手首に命中して今度自分が構えていた銃が宙を舞う。銃はシラヌイの光線弾によって更に空高く踊り手が届かない。気配を感じ取って振り向いたが目前。にやりと笑った顔が悍ましくて──