第十二章
はっと目を開く。
「ぐ……!」
次の瞬間メタナイトの剣を受け止めていたのはマックだった。グローブしか装備していない筈の彼が剣を受け止めるなどとは言い得て妙だが事実直前で創り出された見覚えのある形の盾によってその攻撃は防がれていたのだ。
「──カービィ!」
一度。剣を引いたが即座に勢いよく突き刺して盾を完全消滅させる。
「隙あり!」
言葉の通りメタナイトの能力をコピーした彼が剣を手に飛び込んできたのは直後のこと。薙ぎ払いは躱されたものの更に距離を詰めて強烈な蹴りの一撃をお見舞いする。
その結果──ルーティ達の動きを制限していた魔方陣が消え失せた。違和感は即座に拭い去りルーティは生じた隙を埋めるようにカービィに攻撃を仕掛けようとしていたパックマンを牽制するべく青い雷撃を素早く放つ。
その結果小さく舌打ちをして退がるパックマンと入れ替わるようにしてミカゲが飛び出した。水で生成した苦無を手に、ルイージやマリオの横をすり抜けて向かう先には案の定ルーティが立ち竦んでいる。フォックスが銃を構えて発砲するも次の瞬間には地面を強く蹴り出し空高く跳び上がりもう一振り苦無を生成。
両手に構えて腕を交差させ、前転の後降下──素早い身のこなしに見上げて構えるルーティは思わず息を呑んで。
「ローナ!」
黒い影が脇から飛び出す。
「まっかせて!」