第十二章



僕たちが戦うのは。

歪で。けれど純粋で強かな。


「もう迷わない」

手のひらを見つめた後握り締める。

「俺は俺の正義を貫き通す。例えそれで奴らを殺すことになったとしてもだ」

そうして硬い意志の宿した目を向けて。

「だから」

紡ぐ。

「絶対に甘んじるな。お前たちの掲げる正義に俺たちも全力で立ち向かう」


これは。

正義を懸けた戦いだ。


「戦いたくないなんて言うなよ」

ルーティは言葉を失っていた。見つめ返してはいるがただのひと言も見つからず返せずにいる彼にスピカはふっと笑みを浮かべて。

「付き合わせて悪かったな」

その場から離れる。

「おやすみ」

遠ざかっていく彼の背中を。

「……また明日」

僕は。
 
 
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