第二章-前編-



「で、なんでその軍師さまがぞろぞろと大勢引き連れて、此処に?」

カービィは腕を組んで見つめた。まだまだ警戒は解かないつもりらしい。

「ああ、それは」
「――先日の件について」

最初の少年がぽつりと言うと、剣士とカービィはぱっとそちらを見た。

「御伺いしたのだが」

視線を浴びて少年は肩を竦める。

「……その様子だと二言三言話は窺っているようだな」

にこりと笑み。

「会わせてもらえるかな。そちらのリーダーに」


――食堂。

「押しかけるような真似をして、すまないな」

カップに注がれたコーヒーを啜って、小皿に返す。

「……今更ながら、迷惑ではなかったか?」
「そんなこと」

向かいのルーティは正直いって寝起きだった。

「はは。君は優しいから、これでは後出しじゃんけんというものだな」

小さく笑みをこぼす少年にルーティは苦笑にも似た微妙な笑みを浮かべて。
 
 
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