第八章
……気配が消えた。……今度こそ。
「っあー、肩凝った」
大きく息を吐き出しメタナイトからコピーした能力を解除しながら肩を回す。
「あいつらほんっと容赦ないよね」
「てーか前より強くなってた気がすんだけど」
「気がする、ではありませんよ」
ロイの発言を受けてリンクはそう答えた。
「彼らの気は普段と異なるものでした」
「そうだな」
アイクは賛同するように深く頷く。
「護るべきもの。……護れなかったもの、か」
彼らは多くを語らなかった。
普段のように自分たちと戦えることに狂おしい程の喜びを感じていたことは確かだろうが今回奇襲を仕掛けた意図を語らないというより語るまでもない相手と見下げられたかのような。
何より、あの目は。
「なぁに物思いに耽っちゃってんのさ」
ふわりと宙を飛ぶカービィに回り込まれてメタナイトはびく、と顔を上げる。
「いや……」
「、あれ」
断る間もなく正面の彼が自分の後ろを覗き込むのを釣られて振り返る。視線を辿った先に見つけたのは紛れもない人そのものでメタナイトは思わずカービィと顔を見合わせた。……