第七章
……そう。
死んだのは"あいつらじゃない"。
まだ新しく作られたばかりで感情の込もらない淡々とした喋り口調で。人の形を上手く保つのも危うければ表情の変化も乏しく傀儡のような印象が拭えず。
それでも今となっては人と等しく個々の意思を持ち感情豊かである彼らだって初めの頃は同じ糸に吊るされた人形のように、ただ従い任務を遂行する好都合な玩具でしかなかったのだ。
……だとしても。
ダークシャドウのリーダーでありながら被害に遭ったのがあいつらでよかったなんて。
そんなことを。
一瞬でも思ってしまった、自分が――
「リーダー」
眉を八の字に下げて声をかけるダークウルフに視線を合わせることも出来ず。
「っ……ごめん……」
今はその純粋な想いが。
ただただ胸を締め付けて苦しい。……