第七章
……、…………。
「そういうのはちょっと」
断られた。
「随分と濃厚な趣味を……」
「へ?」
「私は理解がありますから」
「えっえっ」
なんか勘違いされてる。
「紛らわしいなぁ」
と。背後から現れたのは。
「パックマン知ってるよ」
そう口を開いたが妙に冷めきった目で。
「食事の流れで隊長を酔わせてラブホに連れ込むんだろ?」
「えええ!?」
浴びせられる視線が痛い。
「ち、」
空気が生ぬるい。
「違うってばあああ!」
数十分後。
「ルーティ」
司令塔の側にある噴水広場。待ち合わせ場所にはうってつけの時計台の下でぼうっと道行く人々を眺めていたところ待ち人の声がして振り返る。
「待たせてしまったかな」
「そんなことないよ」
誤解は解けたが何となく気まずい。
「さて」
そんな心の内を知ってか知らずかロックマンは片方の手を差し出して。
「お手をどうぞ。レディ」
「僕は男だよ」