第六章



砂煙が巻き上がった。濛々と立ち込めるそれは二人を覆い隠し直撃を許したのかはたまたそうでないのか判断できない。


と。次の瞬間。


吠え声を上げて砂煙を弾き飛ばし、姿を現したのは銀色の四肢の竜。身を呈して庇ったのだろう背後のブラピとマークは無傷。そして竜の前で左腕の変形した青い光沢の鉄砲を構えるのはロックマン。

双子を鋭く見据えて。砲口の奥に青白い光が集い膨張して程なく。

――放たれる。

「あはっ」

迫り来るエネルギー砲に笑み浮かべて。

「やっぱり?」

今度も透明なバリアが攻撃を阻んだ。

貫通を狙って踏み堪えるも一方で双子は何事もなく涼しい顔をしている。けれど狙いは当然のことそれだけに限らない。

不意にエネルギー砲による攻撃が途絶えたかと思うと二つの影が真正面から飛び込んできた。もうすぐそこまで接近していた影の正体はカムイとカンナ。

「何番煎じだと思ってんの?」

クレイジーは静かに視線をもたげる。

「……学習しないなぁ」
 
 
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