第四章



まさか、双子の姉弟だったとは……

悲鳴を上げられたが急いで退散したので被害はゼロである。ロックマンとパックマンは特に気にかけてもいない様子で次の部屋へと足を進めている。一方で焼き付いて離れないというほどでもないが先程の光景がなかなか頭から離れず動悸のおさまらないマリオとマルスの二人。

……コスプレしててよかった。

「本当に大丈夫かよ」

ふと、声が聞こえてきて。

「避けた方がいいと思うんだけど」
「確かに女性だが、だからといってそういうわけにもいかないだろう」

……?

「入隊して日が浅い分、隊長として何かあるのであれば知っておく義務がある」
「パックマン、お前みたいなのが隊長で本当によかったと思ってるよ」

会話の意図も何も掴めないまま、彼らが話題にしていたであろう女性がいる部屋の前に辿り着く。ロックマンはひと呼吸置いてその扉を静かに叩いた。

「ベヨネッタ」


……返事がない。


そういえば何も全員が部屋にいるなんて都合のいい話もないんだった。今までは運が良かっただけで、そりゃあまた聞いたことのない名前だし全く気にならないと言えば嘘になるわけだが……
 
 
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