第四章
次の部屋は――
「断る」
空を駆ける自由の翼。
「なんで赤の他人をオレの部屋に入れなきゃいけないんだ」
予てより目的である部屋の入室を早々に断ったのはその部屋の主であるブラックピットことブラピだった。
「……、」
睨まれたような気もするが語り手の姿は窺えないはずである。
「疚しいことが無いのなら問題ないはずだろう」
「プライバシーの侵害だぞ!」
「コピーのお前に“プライバシー”なんてものがあるわけぇ?」
一触即発。からかうようにパックマンが余計な言葉を挟んでくれたお陰でブラピは顔を顰めて酷く扉を閉じた。
「……パックマン」
ロックマンが小さく息をついた直後。
何故か扉が開け放たれて。
その手には。
アサルトライフルに形状が似た、ダークグレーと薄い紫を基調に金色の装飾が成された狙杖なるもの――
「貫け!」
神様もそうだが。
とんでもない天使がいたものだ……
「ぎゃああぁあああ!?」