第四章
……なんだ。今の違和感は。
「クッパって」
ジュニアの部屋を後にしても尚もやもやとしたものが拭えず思考を巡らせていたその時カービィが肩を寄せて耳打ち。
「周期で角が生え変わるとか」
「……聞いたことないけど」
先を歩くロックマンとパックマンは不気味なくらい平然とした足取りで。
「ふぅん」
カービィは正面に向き直る。
「……帰ったら聞いてみよっか」
次の部屋の近くまで来たその時パックマンが進み出てドアノブに手を掛けるので四人は察した。そのまま扉は開かれたがパックマンは振り返る。
「片付けるからちょっと待ってて」
果たして隠すようなものがあるのか否か……疑ったところでまさか口にまで出さないが。と考えている内にその片付けとやらは済んだようで部屋の扉が開かれたかと思うとパックマンが顔を覗かせて。
「はいどうぞ」
予測不能の小さな奇術師。
流石は身嗜みに気を遣うおしゃれ男子というか化粧品やスタイリング剤、その他ケアグッズが鏡台の上に綺麗に並べられている。加えてクローゼットも二つある辺り普段着の方も他より多いのだろう。
「どうしたの?」
人差し指の側面を小鼻に添えつつ何やら考え込むマルスにカービィが訪ねる。
「いい匂いがするなぁって」
「……えっ」
ロックマンは腕を組みながら。
「収納家具くらい一つで充分だろう」
「隊長、マジで言ってる?」