第四章



まだ、八歳を迎えたばかりの子供だ。

玩具やら何やらで部屋が散らかっているものかと思えば案外片してある。態度も図体もでかいが何処か抜けているあの大魔王の息子なのだから共通点というのもなくはないのだろうなと思っていたが。

「何時までいるんだ? ぼくと遊ぼうよバトレンジャー!」

良くも悪くも普通の子供のようだ。

「ジュニア。この人たちは忙しいんだ」

ロックマンが諭す。

「ぼくの父さんは大魔王なんだぞ!」
「そうかそうか、だったら……」

ムキになるジュニアの背後で影が差したかと思うと。

「うわあぁああああ!?」

……すっかり油断していたところを急に脇腹を擽られてしまえば誰だってそんな声が出るだろう。

「悪者を倒すのが正義のヒーローの役目だからなぁ」

意地の悪い笑みを浮かべながら容赦なく擽るのはマリオである。

「ほれほれ素直に負けを認めろ?」
「あはははははっ!」

……どっちが悪役なんだか。
 
 
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