第三章



「……マスター様とクレイジー様を信仰する宗教団体」

ダークウルフはゆっくりと話し出す。

「そいつらが近頃街で騒いでいるという噂だ」
「……聞いたことがないな」

ロックマンが呟く。

「それだけ僕たちにとって弊害の無い、小さな団体ということじゃないか?」
「お前たちがどうであるかは関係ない」

はっきりと。

「俺たちはその宗教団体を潰せとの命を受けここに参じた」

静かに目を細めて冷たく。

「……それだけのこと」


――命令を下された時は目を丸くした。

信仰する宗教団体。彼らに悪意はないのでは、と。癪に触らぬよう、慎重に。


理由が必要?


その少年は笑った。


僕たちを崇拝するのは勝手だよ?

でもさぁ。ぶっちゃけ気持ち悪いじゃん。よくも知らないくせに知ったような顔して語って過剰に振る舞って。

望んでもいないようなことを勝手にそうだと決めつけて自分たち満たそうとして迷惑なんだよね。そんなのって僕たちのイメージダウンに繋がるじゃん。


だから、さ。潰してきてよ。

好きなやり方で構わないからさぁ――
 
 
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