第三章
「このくらいか……」
ルーティの発言を参考に、マークは手を使って大体の背丈を予測しながら。
「思っていたより小さいな……」
はぅっ!
「もう少し大きなものと思っていたわ」
ひぐぅうっ!
「ど、どうしたんだルーティ」
見えない言葉の槍なるものが背中から突き刺さり膝を曲げてダメージを負うルーティにロックマンは動揺して。
「だっ大丈夫」
ルーティはさっと手を突き出すと、
「ただのぎっくり腰だから」
「それは逆に大丈夫じゃないような」
「寧ろ病院沙汰じゃのう」
側にいたフォックスは苦笑い。
「ルーティは身長を気にしてるんだよ」
「ふ、フォックス!」
「じゃあ私たち失礼なこと言っちゃったかしら」
ルフレは申し訳なさそうに眉を下げて。
「ごめん、ルーティ……」
「いっいいよ気にしてないから」
ぐさぐさと心に突き刺さる何かを感じながら引き攣った笑みを浮かべて返すルーティの手をぱっと手に取りロックマン。
「ルーティ」
酷く真面目な顔つきで。
「小さいことは気にするな」
気にしてる僕が更に小さいみたいに!
「ずがぁぁぁん……」
道の隅っこでどんよりとしたオーラを背負い膝を抱えるルーティに。
「更に小さくなってしまった……」
「ナチュラルに追い討ちかけんな」
「うちの隊長、天然だから……」
ルフレは小さく溜め息。