第三章
十二時二十分。
――レイアーゼ司令塔、受付前。
昼食を終えたルーティは再びこの場所を訪れていた。朝、約束した通り今回の任務で同行するフォーエス部隊メンバーと合流を果たす為である。
「おっ」
自動ドアを抜けた途端迎えた心地のよい風に、今回の任務を共同でこなす一人であるファルコが即座に反応を示した。
「エアコンが効いているな」
「司令塔だからな」
そう返したのは同じく今回の任務を共同でこなす一人、フォックス。
……そして屋敷を出てからというもの、ひと言もこぼさない上に此処に入った途端周りの騒がしさに顰めっ面が崩れないルーティのパートナー、ウルフ。
彼ももちろん今回の任務を共同でこなす内の一人である。
「俺たちでよかったのか?」
フォックスが訊いた。
「うん。三人なら陣形が崩れても後方射撃で援護に回れるしやっぱりパートナーがいた方が連携も取りやすいからね」
ルーティは答える。
「本命の相方が欠けていたからたまたま揃っていた俺たちを選んだだけだろ」
「ウルフ!」
……また痛いところを。
「いいじゃねえか」
ファルコは手のひらと拳をぶつけて。
「久々の任務だ、腕が鳴るぜ!」
……僕のパートナーもこのくらい素直で前向きならいいんだけど。
「おい」
「ナンデモナイデス」