第三章



……例えば。

リーダーには早朝司令塔に出向いて各員の能力に見合った任務や依頼を記した用紙を受け取ってくるという日常的重要な責務があって。

すっかり忘れてました。

……なんて言えるはずもなく。


というわけで。

僕も一緒にレイアーゼ中央司令塔へ向かうことになりました。


だってもかってもないだろうがとにかく朝に弱いんだ。それを早起きが習慣となっているロボットとゲムヲの二人が代わりに毎朝取りに行ってくれていたのをすっかり忘れ……

うっ! 視線が痛い!

「な、なにか」

上手く誤魔化したつもりだけど。

「何でもないデス」

ロボットがそう言うのでほっと息をついて振り返ってみると。

『忘れてたんだね』

二重トラップ!

「あら」

通りかかったのはピーチとゼルダとサムスの三人だった。

「珍しいのね、早起きなんて」
「お出かけですか?」

ルーティは背中に視線が突き刺さるのを感じながら。

「う、うん。リーダーだからね」

……これからは真面目に早起きしよう。
 
 
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