第二章-後編-
拳を振るい、脚を薙ぎ払う。飛び交う銃弾、青の閃光と。
トーナメント第十一回戦。試合を制したのは――
“WINNER ルーティ&ウルフ”
「おにぃ!」
戻ってきて早々に迎えたのは案の定ピチカだった。
「すごいすごい! あんなに押されてたのに勝てちゃうなんて!」
「あはは……それはその、ええっと」
「まぐれだと言って自分を侮るなよルーティ」
口を挟んだのはユウである。
「あれは紛れもないお前自身の実力だった」
「どうか誇ってくれると助かる。それが我々にとって次の目標となるのだから」
負けた側だというのにそれを枷にしない意志の強さ。
「……!」
勝ったのに悔しい。
「ありがとうございました……!」
感極まって頭を下げるルーティにユウとリオンはふっと微笑んだ。