第十一章-後編-



煌めく。

「え」

ふと見上げた視線の先で。


――青から、金に。


「なんで」

視界が揺らぐ。

「ッあいつ」

クレシスが叫んだ。

「ボルテッカーを!」 


そんな。どうして。

だって約束――


「ぁ」


……ごめんな。


「死ぬ気かアイツ!」

誰かが叫ぶのをフォックスはぼうっと頭の端で聞いていた。

「やめてよ、ラディス!」
「死んじゃうよぉ!」

……ラディス。

「いいから下がってろ!」

腕が緩んだ隙に押し退けられて。

電気の擦れる音が何処か遠く聞こえるのを。


……俺は。
 
 
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