第十一章-後編-
……そうかもしれない。
分かるよ、だって。
俺のやり方は。
「お願いします戻ってください!」
「ただのかっこつけじゃ済まされないわよ!」
ゼルダ、ピーチ。
「ラディスッ!」
……マルス。
「くそっ退いてろ!」
痺れを切らしたクレシスが右腕を払い、ばちばちと音を立ててその腕の表面に黒い電気を這わせた。発生したそれが体全体を包んで踏み出すよりも先、
「クレシスっ!」
後ろからフォックスが羽交い締めにして阻む。
「ッ何しやがる!」
「落ち着くんだクレシス!」
「これが落ち着けるか!」
拒むクレシスを必死に捕らえながら、
「――約束したんだ、ラディスと!」
胸元のペンダントが揺らめく。
「あいつは、ボルテッカーを使わない!」
尚ももがくクレシスを留めながら。
「だから大丈夫だって」
訴える。
「ちゃんと戻ってくるんだって、ラディスが――!」