第十一章-後編-
声が。
「ラディスッ!」
――刺さる。
走れ。振り返るな。進むんだ。
だってこれは。
俺が決めたことだから。
「戻れ、ラディス!」
マリオが叫ぶ。
「全員で勝って帰るんだろ!」
「一人なんて無茶だよ!」
ルイージが続けた。
「――冗談も程々にしてよ!」
カービィ。
「また、見ていろっての!?」
「僕たち仲間じゃないですかぁ!」
……ヨッシー。
「本気なんですか」
ぽつりとこぼしたリンクが格子を掴む。
「そんな無茶苦茶なやり方で」
強く握り締めて。
「運命を変えられたって、俺たちは!」