第十一章-中編-
……そうだよな。
独りじゃないんだよな。
この感情も、全て。
「戦おう」
ラディスは言葉を紡いだ。
「――それが誇りじゃないか」
立ち向かえる。
志を共にした彼らと同じなら。
誇りを賭けて何度でも――
「っ、」
びりびりと空気の震えるような吠え声が響き渡った。
「時間がない」
焦るなと自分に言い聞かせながら続ける。
「巨人の両腕を切り落とす。役はロイ、マルス、カービィが向かってくれ」
「は、はあ?」
「タイミングは任せる」
おいおいと言う間もなく巨人は腕を振り払う態勢に入った。
「……無茶苦茶すぎ!」