第七章
「お、かえり……」
怒るつもりだったのに、いつの間にか口がそう動いていた。
その女性のふんわりとした金色の髪は左右に分けられた上でそれぞれが胸に掛かっており、毛先のみをまとめてゴムに括られている。
まん丸とした茶色の瞳に、色白の肌が学生ほどの年代ではないのかと疑わせて。
「ただいま」
薄ピンクのエプロンが清純な雰囲気にいじらしさをプラスして。
もったいねえ。
その場に居合わせた全員が、心を一つにした瞬間だった。
「ひゃ、」
突き刺さる視線にはさすがに気付いたのだろう、女性は声を上げて。
「……ああ。えっと」
ラディスは一度振り返って。
「彼らは特殊防衛部隊、DX部隊の隊員だよ」
「じゃあ貴方のお仲間さんなのね」
そう言って、女性はメンバー全体をじっと見つめる。
「……どうしたんだ?」
「貴方がお世話になってるんだもの。隊長さんにご挨拶しなきゃ」
「そっか。でも大丈夫だと思うよ」
ラディスは照れ臭そうに頭を掻きながら笑った。
「俺がリーダーだからさ」