第二章
朝食を終えたメンバーが次々と出ていく中、ラディスは食器を手に返却口へ向かい、マリオとルイージに出会した。
「おはよう、二人共」
そう声をかけたが、マリオは何故か返さない。周りが五月蝿くて聞き取りづらかったのかと思えば、ルイージは頭を下げて。
「……一緒に頑張ろう!」
返却口に食器を置き、そのまま出入り口へ向かう二人の背中に呼びかける。
マリオは立ち止まって。
「何だよ、それ」
彼が返した台詞に、ラディスは目を丸くした。マリオはそのまま振り返って。
「一緒に頑張ろう?」
はっと笑い、刺々しく言い放つ。
「これから戦うかもしれない相手に、頑張ろうなんて言ってどうするんだよ」
勘に障ったつもりはない。
が、明らかに彼の雰囲気は昨日とは異なるものとなっていた。ルイージは怖ず怖ずと振り返り、遠慮がちに視線を向けて。