第三章
「任務の報告はどうすんだ?」
ファルコに言われて気付いた。
魔物なのだからこうして消滅してしまうのも頷けるのだが、これでもう安全ですよと村人に報告したところで証拠はない。
「確かに、それは盲点だったな……」
ラディスは腕を組んで。
「とりあえず、マスターにだけでも報告しようよ。依頼を受け取ったのは彼だし」
ルイージの提案にラディスは頷いて。
「じゃあそうしよう。一旦屋敷に」
――金属音が鳴り響いた。
「っは、驚いたな」
背中に突き刺さる、殺気。ラディスが振り返ると、そこでカービィが拳銃を使い、とある青年の剣を受け止めていた。
「俺の剣を受け止めるたあ、生意気じゃねえか。てめえ、何処で覚えた?」
「さあ。当ててごらんよ」
つんとした目付きに赤い瞳。白髪に肌は黒く、口角がにやりと吊り上がる。
この青年は一体――