第三章
普通に追いかけていては埒が明かないだろうし、仮に攻撃を与えたところで奴は穴に潜り込み、再生を図ってしまう。
……詰まる所、連携するしかなかった。
ラディスが囮役を買い、飛行するヴァルバジアの速度と高度を調整。浮遊能力を持つヨッシーが、ファルコをヴァルバジアの上に着地させるようサポート。
ファルコはヴァルバジアに出来る限りのダメージを与え、穴に潜り込むように促す。
ヴァルバジアが潜り込む穴というのは、ヨッシーがパターンを計算して割り出していた。そこでルイージとカービィが待機。
タイミングを見計らってルイージが空に向かって炎の柱を放ち、空中に留まった隙にカービィが登場。先程のファルコのダメージに加え、攻撃を放てば後は容易だった。
恐らく、ヴァルバジアの体力自体はさほど高くないのだ。ただ、どうしても魔物特有の再生能力と素早い動き、そしてあの堅い甲殻と鱗が邪魔をしてしまう。
その為の連携であり、それ以外の選択は有り得なかったのだ。大袈裟かもしれないが、連携でなければ倒せなかっただろう。