第三章
その手を掴んだのはヨッシーである。
「うっ」
が、やはり重みで高度と速度ががくんと落ちてしまう。小さく呻いたヨッシーに、ファルコは次の段階に移るべく、体を振り子のように前後に大きく揺らし始めて。
――まずい。もう少し、落とさなくては。
状況を確認しようと振り向いたラディスも、ヨッシーの高度と飛行速度が落ちたのに気付いた。一旦前に向き直って思案し、速度を緩めて振り返りつつ腕を伸ばす。
「はああっ!」
青い稲妻をヴァルバジア本体に当たらないようにして放つ。ヴァルバジアは一瞬空中で留まったが、ラディスに狙いを定めて。
「い、きますよぉ……、ったあ!」
その隙にヨッシーはタイミング良くファルコの手を解放し、放られたファルコはヴァルバジアの尾の上に何とか着地。
が、ここからである。
「うぉあっ!?」
「ファルコさん!」
気付いたヴァルバジアが鳴き声を上げて飛翔したのだ。振り落とされないよう、ファルコは尾に必死でしがみついて。