第三章
「その、」
思いきって声を張り上げたはいいが、注目を浴びるとヨッシーは肩を竦めて。
「どうしたんだい?」
ルイージは怪訝そうに見つめる。
「か、確証はないんです」
「構わないさ。試す価値は十分にある」
ラディスは笑って。
「……はい」
安心したように微笑んで、ヨッシーは空を飛び回っているヴァルバジアを見上げる。
「僕、あいつに距離を詰められた時、咄嗟にその辺にあった石を投げつけたんです」
ヨッシーはヴァルバジアを指差して。
「それがちょうど、……ほら。あの顔面を覆っている甲殻。あれに命中して。そしたらあの竜、鳴きながら逃げたというか」
全身が堅い鱗に覆われているはずの竜が?
「だ、だから確証はないと」
黙り込んでしまった他四人を見て、慌てふためくヨッシー。その時、「もしかして」とルイージが不意に小さく呟いて。