第三章
「こらあぁああ!」
その声に顔を向けてみれば、そこにはヴァルバジアに追われているルイージの姿が。
「和んでる場合かああ!」
「あ、そっか」
「そういえばいたな」
「忘れてましたですぅ」
何気に酷い。
「しっかたないなー」
カービィは立ち上がると、小さく息を吐き出して。生き生きしているように見えるのは、恐らく気のせいじゃないだろう。
「じゃあこの続きは」
「っ調子に」
「また後でってことで」
ヨッシーはにこりと笑いかける。
「いいですかぁ?」
――調子狂うなあ。
カービィはヨッシーをじっと横目で睨んでいたが、やはり逸らしてしまうと。
「……勝手にすれば?」
表情に微かな綻びを残して。ヴァルバジアに向かって四人は駆け出した。