第三章
「だから、カービィさんの悪口は」
「あー! いい! もういいってば!」
するとカービィはヨッシーに早足で歩み寄り、手を伸ばすと無理矢理口を塞いで。
「むぐっ」
「やめてくれる? そういうの、」
カービィはふいと顔を背けて。
「そういうの……」
ラディスはその様子を暫し黙って見守っていたが、不意に「ああ!」と声を上げては手のひらの上にぽんと拳を置いて。
「成る程、恥ずかしいのか!」
「ばっ」
振り返ったカービィは。……確かに真っ赤である。ファルコは思わず吹き出して。
「何だあ? その顔」
「るっさい!」
「茹でダコみたいですぅ」
「あーあー、聞こえなーい!」
カービィは両耳を塞ぎ、屈み込んで。
ファルコはからかうように近付き、屈んで頬をつつく。くすくすと笑っているヨッシーを、カービィは「笑うな!」とファルコの手を払いつつ、睨み付けて。