第三章
「ファルコさんは何も知らなすぎますっ!」
突然の大声にカービィもファルコも目を丸くした。現れたのはヨッシーである。
「……はあ?」
「カービィさんは、いい人です!」
ファルコは怪訝そうに眉を寄せて。
「何処がだよ」
「ご飯を好き嫌いなく食べてくれる人に悪い人はいません!」
ラディス含め、三人はぽかんとした。
「……カービィさんは、とっても美味しそうに食べてくれます。料理のアドバイスや、レシピまで楽しそうに教えてくれて」
ヨッシーは照れ臭そうに言葉を紡ぐ。
「僕を、笑顔にさせてくれるんです」
いつの間にか、ファルコはカービィを解放していた。当の本人も黙っていて。
「確かにDX部隊は結成されてから、三日しか経っていません。でも、分かるんです。こんな僕でも、たった三日でも」
ヨッシーは優しく笑いかける。
「カービィさんは、いい人だってこと」
――今度こそ、僕の声が。
例えば、君の助けになるように。