第三章
駆け寄ってきたのはファルコだった。
先程、炎によって空に打ち上げられた際に見つけたようだ。ファルコは両膝に手を付き、暫く息を弾ませていたが。
「っ……の、馬鹿野郎!」
怒声にラディスは思わず肩を竦めて。
「こんな、無茶苦茶しやがって……!」
顔を歪めるファルコを見上げ、酷く心配させてしまったのだとラディスは知った。
釣られて、表情も曇る。
「……ったく」
ファルコは溜め息を吐き出して。
「ほらよ」
すっと手を差し出す。
「次はねえからな」
「……肝に銘じておくよ」
ラディスは微笑みを浮かべてその手を取ると、立ち上がった。ファルコはふんと鼻を鳴らすと、次にカービィを見つめて。
「……何?」
カービィの目の色が変わった。