第三章
「ぬあぁああ!?」
思わずそんな声も出る。
無防備で空中に放り出されてパニックを起こすラディスに対し、カービィは。
「うっさいなー」
と、溜め息を吐き出して。
「何で冷静なんだ! この状況で!」
「あんた、普通に飛行機の羽根に乗っかってたくせに」
カービィはぐいとラディスを引き寄せると、空中で抱きかかえて。そのまま地面に向かって降下し、難なく着地。
「はい、到着」
カービィはぱっと手を離して。当然、それまで抱きかかえられていたラディスは落下、地面に背中や腰を強く打ち付けた。
「あだっ!」
情けない声。カービィはくすっと笑って。
「あんたって、ほんと――」
「ラディス!」
この声は。
カービィは振り返る。ラディスは腰を摩りながら体を起こし、見遣って。