第三章
カービィも同じように手を突き出すと、ほぼ同時に青い稲妻を放った。
ばちばちと音を立てて地面を駆け、間もなくして炎に衝突。が、打ち消すことまでは敵わなかった。何とか炎を塞き止めているが、これがいつまで持つか分からない。
「カービィ! もう少し……っ、」
「これが限界だっての!」
「違う! 威力を……」
ラディスは息を詰まらせながら。
「威力を、弱めてくれ!」
カービィは驚いたように見つめる。
「なに言ってんの、んなことしたら」
全力で対抗してこれなんだ。それなのにここでこの威力を弱めたりしたら。
押し返されるに決まって――
「……それが狙いだよ」
ラディスはふっと笑みを浮かべた。
狙いが読めたのか、カービィもにやりと笑って。迫りくる炎に視線を戻す。
「あんた、ただのバカじゃなさそうだね」