エピローグ
各メンバーは顔を見合わせた。
「……来るなと言ったら?」
「我々の追跡能力を嘗めないでいただきたい」
リオンはふっと笑み。
「例えこの星の裏側だったとしてもユウの匂いを嗅ぎつけるぞ!」
「だってさ、どうする?」
「どうしようもない手遅れだ」
ユウは深く溜め息をついて。
「……勝手にしろ」
わあっと歓喜の声が上がった。
互いの手と手を合わせる者まで出る始末で大袈裟だな、呆れて息を吐く声も聞こえる中――元の人数だって多かったのにそこへX部隊に入って新しく出来た仲間まで加わって。こんな人数でぞろぞろやって来たらラディスも驚くだろうな、とフォックスは密かに笑みをこぼす。
「なに着ていけばいいかなあ!」
はしゃぐピチカに、
「もう。無理にめかさなくたって、そのままでいいわよ」
「子供っぽくないかなぁ」
悩んでくれるのは有り難いが流石にそればかりは当分のこと覆せないだろう。
「どうやって行くの?」
ピットが訊ねる。
「専用の飛行機が出ているから、それに乗っていく予定だったんだ」
「え、じゃあチケットは」
「僕たちが何者か忘れてないかい」
マルスはにやりと。
「権力の乱用……」
「じゃあお前だけ飛んでくか?」
「乗ります! 喜んで乗らせていただきます!」