第六章



「そこまで!」

残念ながら全ての景品を撃ち落とすことは敵わなかったが、マリオが終了の合図を出せばウルフもファルコも構えを解いて。

「ねえ、兄さん」
「何だ?」
「本当に今更なんだけど……」

ルイージはぽつりと。

「誰がどれを落としたのか分かりません」


暫しの沈黙。


「そうだった!」
「お前らああっ!」

せっかく真剣に勝負したのにっ、とファルコは騒ぎ出す。どうどうとフォックスが抑えようとする中、ウルフは銃を戻してから元々の屋台の主人の元へ。

「おい」
「へ、へい。何か……?」
「景品」

主人、驚いて。

「落とした分全部かい?」
「ちげぇよ。……その、そこに落ちてる」
「はあ」
「察しろハゲ」

ウルフ、主人の頭を拳骨。
 
 
22/38ページ
スキ