第六章
「やるじゃねえか」
そうこなくっちゃな、とにやり笑うファルコにふんと鼻を鳴らして、ウルフは中段に並べられた景品を積極的に狙っていく。
上段の景品は中段を撃ち落としつつ、何処を撃てば確実に落とせるか、を見極めてから狙おうという寸法だった。
何せ上段の景品は撃ち落としにくい、大きめのものばかりだ。乱雑にコルクを撃ち込んだとしても、簡単には落とせない。
――が。だからこそ、面白いのだ。
下段を全て撃ち落としたファルコが改めて銃を構えた頃には、中段も上段も残り少なくなっていた。残り時間も後、僅か。
「が、頑張れ……!」
結局はワリオの言った通りただの意地の張り合いなのだが、やはり自分のパートナーには負けてほしくない。ルーティは邪魔にならないよう、遠慮がちに応援して。