第六章
「ね、ルーティも飲むぅ?」
にやにやと怪しい笑みを浮かべて、ビールの入った紙コップをルーティの頬に押し付ける。ルーティはそれを押し退けながら。
「い、いいよっ。僕、未成年だし」
「これを機に大人になっちゃえばぁ?」
カービィは耳元に唇を寄せ、
「お兄さんが色々と教えてあ、げ、る」
ぞくっ
「っだあ!」
と、カービィが声を上げてルーティから離れた。どうやら、ウルフが頭に拳骨を喰らわせたようなのだ。……た、助かった。
「人前で何考えてやがる」
「そ、そうだよっ」
ふんと鼻を鳴らすウルフの後ろにさっと隠れて、ルーティは警戒。何さ、とカービィが頬を膨らませて見つめていると。
「今の時代っ!」
メタナイトは新しくビールの注がれた紙コップをぐいと差し出しながら、
「未成年だろうが、男なら飲めっ!」