第四章
そういった台詞を吐きながらも、今度はサーブがアウトゾーンに入り、失点。
この後も打ち返されたボールが取れない、サーブが打てない等でことごとく点を手放し、いつの間にか相手は四点。
「兄さん……」
「ん?」
「全っ然取れないよ!?」
今まではおとなしくしていたクレイジーも、さすがに我慢の限界か騒ぎだす。
「おいおい、大丈夫なのか」
「俺達も少しは手ぇ抜いてんだぜ?」
神様チームのボロボロっぷりに、フォックスとファルコも心配の声を上げる。
「あまりこういう遊びをしないんでな」
そう言って、マスターはちらりとクレイジーを見遣る。クレイジーはそれまでふてくされていたが、短く息を吐き出すと、
「今度はしっかりやってよね」
ぽいとボールを宙に放り投げた。