第四章
フォックスは反射的に瞑っていた瞼をゆっくりと開くと、ルーティを視界に捉えた。
「ルーティ……」
「へ?」
「お前はなんて優しい奴なんだああっ、ぐふぉ!?」
その優しい心遣いに感動したフォックスがルーティに飛び付こうとするも、直前でウルフがフォックスを踏み倒してしまい。
「さっさと言え。暑い」
「や、俺は砂が熱いんですけど」
ルーティが「まあまあ」とウルフを宥めるとどうにか足を退かしてくれたので、フォックスは立ち上がると砂を払って。
「それで、そのペンダントの特徴は?」
ルーティは首を傾げる。
「もしかして、銀色の?」
「そう……」
「そんで星形ぁ? 裏面に文字が掘ってあるねぇ……意外とロマンチックじゃん」
「や、別にそういう訳じゃな――」
ん?