第三章
「身分など関係はない!」
と、ここでリオンが声を上げた。
「昨日、ルーティ殿が言っていたように、蒼の孤島アクエスにいる限り、我々は一般人。ならば一般人らしく、どんな遊びにも全力で応えるのが礼儀なのではないか?」
リオンにしてはまともなことを言う。
その意見があまりにも的を射ているのでクッパは言い返せず、小さく舌打ち。
皆の視線を一心に浴びて暫し黙り込んでいたが、諦めたかのように短く息を吐き出すと、またもフォックスを睨み付けて。
「……一度しかやらんからな」
クッパはそう告げると、腰に手を当て深呼吸。そして妙に真剣な顔付きになったかと思えば、拳を握ってこめかみに添え。
ここでも恥ずかしいのか若干頬を赤らめ、その拳で手招きながら。
「負けちゃって悔しい……にゃんっ」
小首を傾げ、可愛くポーズ。