第二章



どすっ


「……え?」

小さく声を洩らし、口から鮮血が溢れる。

右側からはマルスが、左側からはロイが脇腹を剣で突き刺している。リンクがはっと目を見開いていると、後ろからも背中から胸にかけ、剣によって貫かれたのだ。

「あ……っな……」

がくがくと震える足で踏ん張りながら。

「なん、で……」

振り向くと、そこにはアイクがいた。

三人の瞳にはゼルダと同じく赤黒い光が灯っており、何も言葉を発しない。間もなく剣は同時に抜かれ、鮮血が噴き出して。

「っか……は……!」

がくんとその場に両膝を付いて、激痛に顔を歪める。一度に貫かれては出血も酷く、早くも手足が痺れてきて。

溢れた鮮血が湖に染み渡っていき、目の前の景色がぼやけて。意識が途切れていく最中、リンクはふと、ある疑問を抱いた。
 
 
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