第二章
「リンク」
不意にゼルダに呼び止められ、リンクは振り返る。するとゼルダは冷たい瞳で姿を捉えながら、静かに告げるのだ。
「彼はもう、生かすべきではありません。こうなってしまった以上、殺すべきです」
信じ難い発言だった。
はっと目を見開き、リンクは反論しようと口を開く。しかし、ゼルダは遮るように。
「殺せない、と言うのですか?」
思わず、言葉を詰まらせる。
――ゼルダの言う通り、今のダークリンクを生かしていては、次に誰が犠牲になるか分からない。ならば、ここで殺すべきなのかもしれない……それでも。
彼にも、何か事情があるのだとしたら。
「そうなのですね?」
ゼルダの問いかけに、リンクは小さく頷いて俯く。きっとここにルーティがいれば、同じような答えを返したはずだ。
すると、ゼルダはゆっくりと立ち上がり。