第二章
「リンク」
食堂。朝から食いしん坊のヨッシーとカービィが同時に朝食を頼んできたので、一人でてんてこ舞いしていたリンクは、不意に背後から声をかけられた。
切りの良いところで火を止めて振り返ると、そこにはダークリンクが立っていて。
「不法侵入ですか?」
しかもこの忙しい時に、と苦笑を浮かべて。しかしダークリンクは笑みも溢さず、無表情のまま、用件を告げる。
「いいものを見せてやる。ついて来い」
「ちょ、待ってくださ」
静止の声をかけるのも虚しく、ダークリンクはリンクに背中を向けると足早に食堂を出ていってしまい。
リンクが困っていると、ちょうど手伝いにサムスとピーチが現れて。料理も切りが良いし、リンクはフライ返しをまな板の上に置くと両手を合わせて申し訳なさそうに。
「すみません! 料理、やっててもらえますか? ちょっと急用が出来たので……」