エピローグ
ルーティはぽかんとして。
「……え」
「あーもう! わっかんねー奴だな!」
スピカは改めてルーティを指差す。
「俺には俺の、お前にはお前の正義がある! でもそれは必ず同じ正義じゃなくて」
「ふふっ、冗談。分かってるよ」
小さく肩を竦めて笑いかけるルーティに、
「……お前、性格悪くなったよな」
「扱いに慣れたんだよ」
「言ったな」
双方が構えを取れば、それぞれの肌の上を青と黒の稲妻が走った。ばちばち、と電気の擦れる音が、今は心地好い。
「……ダークシャドウリーダー、スピカ・リー!」
「X部隊リーダー、ルーティ・フォン!」
二人は息を吸って意気込み、声を揃える。
「いざ!」
突然飛び出したルーティを追いかけてエックス邸から出てきたメンバーが、その状況を理解するのは早かった。
ただ一人、ピチカだけは目を丸くして。