第一章



気付いたダークルイージが振り向き様に飛び退くも、少し反応が遅れて左肩を大きく斬り付けられてしまい。

鮮血が噴き出し、ダークルイージは右手で傷を覆いながら跪いて。ダークロイは普段と違った不気味な笑みを浮かべ、剣の刀身を伝う鮮血をぺろりと舐め取って。

「ルイージ!」
「いい、から……っ早く、行けって!」

息切れ切れにダークルイージは振り向かずにそう告げると、駆け出してきたダークロイの薙ぎ払われた剣を、咄嗟に立ち上がっては後退して躱して。

しかし直ぐに間合いは詰められ、ダークロイは腹目掛けて勢いよく剣を突き出す。

「うぐ……っ!」

ダークルイージの呻き声が聞こえて。

その時、咄嗟に顔を背けてしまったダークリンクは、何を思ったのかタブーの元へ駆け出していた。調子を取り戻したらしいダークマリオはゆっくりと立ち上がると、静かに両手を突き出して。
 
 
43/49ページ
スキ