最終章
「あ、皆起きたのね」
奥のキッチンからエプロン姿で顔を覗かせたのはリムである。どうやら、今日の朝食は彼女が作っているようなのだ。
「おはよ、リム」
「ちゃんと眠れた?」
リムに笑いかけられ、ルーティはウルフに視線を送る。ウルフは視線に気付いたが、んなの知るかとばかりに逸らして。
「ま、まあね」
「そう。でも、隈はないみたいね」
リムは安心したようで。
「……リム、何か焦げ臭いんだけど」
「ば、煙!」
ピチカとスピカが口々に言うと、
「っいけない!」
リムは慌ててキッチンへ。
「ったく、あいつ!」
「先が思いやられるな」
ユウよ、それはどういう意味なのか。
ネロとユウは揃ってキッチンへ。ルーティが苦笑を浮かべていると、スピカは。
「……なあ、ルー」
「違うからね! いつもじゃないから!」
前以て、否定。