お頼み申す!



くっ……人がようやく決心付いて試練に立ち向かおうって時に!

……ぎゃー! な、なななななんで電機按摩器がカゴの中に入ってるんだ!

「次のお客様どうぞ?」

うっ。

少量とはいえそれを全て腕に抱えていたのでは不便だろうと気遣われカゴを渡されたまではよかったもののその内に投げ出された玩具と成人向け雑誌のこれまた目のやり場に困ること困ること……

しかもなんだこの雑誌。明日使える前戯特集とは一体。

「はい、お預かりいたします」

……ああぁっ! せっかく雑誌を裏向きにして玩具と単行本の上に重ねたのに!

「以上四点で六千七百円になります」

高っ!

え、というか四点? 二人に購入を任されたのはそれぞれ玩具と雑誌の一つずつだったはず……ってなんだあの小瓶は。

「あの、お会計……」
「はひっ!」

申し訳なさそうに声をかける店員に反し情けない声と肩を跳ね、慌てふためきながらリュックサックを下ろし財布を取り出したが先に小銭を出しておこうという場面で豪快にぶち撒けるというお約束。

うぅ……我ながら情けない……
 
 
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