乱立!ラブフラグ!
数分後。
「……つまりロックはオレとセックスするつもりなんか全然なくて」
パックマンは膝の上に置いた拳をくっと握って。
「だから今までの行動は」
「お前の勘違いだったということだ」
とまあ。そういうことらしい。
何だよそれと落胆したいところだが反面安堵の息をつく自分がいる。さっきの初々しいばかりの反応こそが本音と分かり安心しているのだろう。何だかんだ正義主義且つ硬派であるイメージを崩されたくはなかったのだ。
……とはいえ。
「パック?」
なぁんか残念だなぁ……
「どうしたんだ」
「いや、何でもないよ」
ショルダーバックから見えるあれも黒ヒゲ危機一髪だし。懐かしいな。
「てーか明日仕事あるなら初めから言えよ」
パックマンは笑って。
「精力剤とか紛らわしすぎ――」